滋賀大学教育学部附属中学校研究発表会
『総合学習の可能性を探る』


総合学習 「BIWAKO TIME」

【公開授業の概要】
 滋賀大附中では週2時間を総合学習の時間と位置づけ「BIWAKO TIME」「HUMAN TIME」として,全職員が15の分科会のどれかを担当する。子供は,自分の希望する分科会に所属し縦割りのグループを作って課題に取り組んでいる。
 「BIWAKO TIME」は,「郷土」を見つめたり「郷土」から見広げたりする「学び方を学ぶ」総合学習である。本時は,各グループが自分たちの課題について,どのようなことをいつどのように調べるか発表し,質疑応答を交わすことによって,調査活動の見通しを持つ時間として設定されている。それぞれの分科会に関連するゲストティーチャーが授業に参加しており,班毎のあるいは全体の助言を受ける形で進められている。

OHPを使って自分たちの調べたいことを伝える

ゲストティーチャーからの助言に耳を傾ける


【総合学習「BIWAKO TIME」の公開授業からの考察】
 

 まず何よりも,中学校において教科という枠を越えて,全職員が総合学習に取り組んでいることがすばらしい。誰でも取り組めるように,学習課程が明確に確立しているのもいいと感じた。教師が「これならできるぞ」と思えることは大事なことだと思う。
 でも,そうなると,そのテーマに対して教師はどのように迫ろうと考えるか,どのような子供を育てたいかという教材観や,その教材観を押しつけず,子供自身に感じさせるための手だて,というあたりが問題になってくるような気がする。
 また,担当するテーマを教師が自分で選んだからといって,それが教師にとって自分らしいといえるか,統一された指導案の中で教師が自分らしさを発揮するにはどうするか,などなど。つきつめて考えていくと,教師自身の人生観なり生きる力なりが問われるようになってくる気がする。

 誰でも取り組めるような授業のデザインを確立することと,教師の個性を発揮した学習課程を仕組むことは,かなり矛盾するところであるが,どちらかに偏るのはあまりよろしくないように思う。

 中学校において,まだ総合学習への取り組みがほとんどなされていない状況にあっては,まず普遍的にできると言うことを広く一般に知らしめる必要があるように思う。


パネルディスカッション「総合学習の可能性を探る」


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