第5節  コンピュータで何を学ぶのか


第1項  『コンピュータを活用した教育』とは



 コンピュータを授業に取り入れようという話になると,「自分にはコンピュータが扱えないからできない」と言われる方が必ずいる。確かにコンピュータの『技能』を教え込もうとすると,教師が使い方を知らなければ話にならない。しかし,技能を教え込むことが,『コンピュータを活用した教育』といえるだろうか?

 堀田龍也氏(富山大学教育学部講師)は,論文「これからの情報教育と教師の役割(富山県学習個別化研究会会誌,1997)」の中で,次のように述べている。

「10年前,コンピュータの授業といえば,プログラムを組んでマシンを動かす授業であった。しかし,今日こういう授業は一般的ではなくなっている。従って,現在あるコンピュータやソフトの『使い方』を学んだとしても,今の子供が社会に出る10年後にそれらのものが使われているとは,到底考えられない。

 これまでに見てきたような高度情報化社会が,われわれの想像を超える『分進秒歩』の速さで進んでいくことが明らかになっている以上,現在の技術など,すぐに陳腐化してしまうからである。」


 では,今の子供たちは「コンピュータを活用した教育」の中で何を学べばよいのだろうか。その答えを得るためには,コンピュータの教育利用を含めた「情報教育」について考える必要がある。




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