岡山市立平福小学校公開研究会

知の総合化を目指したカリキュラム開発への第1歩!
自らの学びを創り,自ら地域・社会へ働きかける子供の育成

平成14年2月5日(水)


自主公開研究会でありながら,講師陣に生活科の祖・水越敏行教授(関西大学),情報教育の雄・堀田龍也助教授(静岡大学),そして岡山大学時代から平福小には深く関わってきた評価・カリキュラム開発の第1人者・木原俊行助教授(大阪市立大)を迎えての,豪華な研究会であった。参観者も500人を超え,その半数以上は県外からであったことを考えると,全国から注目を浴びる研究会だったと言えるだろう。

日程
 9:55〜10:55 公開授業T
11:05〜12:05 公開授業U
13:00〜14:15 分科会
14:30〜16:30 全体会

平福小の研究の概要について
平福小では学校カリキュラムが確立しており,教科と総合をつなぐ学力,情報教育,評価について研究を進めている。情報教育が全ての教育活動の根本的な力を育てるものとして,中学年にしっかり位置付いている点や,学年のつなぎを意識したカリキュラムが構成されているあたりにすごさを感じた。それも,特定の子供だけが伸びるのではなく,どの子供も力を伸ばすカリキュラムになっているところに意味があると思う。

来年度にむけて,どの学校でもカリキュラムの見直しが始まっているが,教科書会社の見本を丸写しするだけではさほど意味がないのだということを感じた。

それは内容から何から全てを考えようということではなく,学力をどうとらえるか,学年間のつなぎをどう位置づけるかなど,バックグラウンドに関わる部分で,理解し合うことが大事だということである。そのあたりの大きな視点での考え方さえ共通していれば,多少内容に違いがでても,子供たちに付く力はそう大きくは変わらないということだと思う。逆に,それら共通理解を抜きにして各自が勝手に構想しても,つぎはぎでちぐはぐになるだけだと思う。

総合的な学習に本格的に取り組み始めた学校が,数年後に直面しそうな問題に対する1つの回答がここにある。
たくさんの人でごった返す受付。
富山からの参加者もかなりの数だったようだ。 
学年における伸ばしたい力が明確になっている
平福小では,目指す子供像を明確にし,それらを実現するために,各学年に応じてそのねらいを明確にしている。

【低学年】 外界とのかかわりを学ぶことを重視する。
【中学年】 問題解決的な学習の流れを身につける。学び方を身につけることを重視する。
       そのため,情報活用の実践力を十分身につけさせる。
【高学年】 問題解決を通して学んだことを自分の生活に生かしたり,社会に働きかけたりする能力,すなわち,活きる力を身につけさせたい。


以上の考えに基づき,総合的な学習が「活動あって内容なし」にならないように,機能的な学力の基準表を作成し,教師が培う能力を明確に押さえた上で,,子供の学習活動を支援できると考えている。また,情報教育は,教科,総合など全ての学習のベースになる者と位置づけている。

これらの観点から,内容と能力の系統性を考慮した学習領域の再編成が図られているあたりは,これから学校カリキュラムを考えなければならないわれわれにとって,大いに参考になると思う。

研究内容は,カリキュラム開発,教科と総合との関連,学力と評価,情報教育など多岐に渡る。しかし,それらは独立して林立しているわけではなく,互いにつながりを持ちながら有機的に機能するように研究が進められている。内容が濃く,ここでは全てを語ることができないので,書籍や研究会資料にじっくり目を通すことが望ましい。

★公開授業