2−(3)実践事例


交流の実際−交流学習はどうしたら盛り上がるか−


 交流は、国語科における表現の学習と位置づけて、単元を構想した。学級・学校紹介を行う活動過程を通して、初対面の相手にどんなことを伝えていけばよいか、そのことを伝えるためにどのように表現するかといった、表現の見直しが起きることを期待する。表現する対象が明確になることで、相手を意識した表現を工夫することができるのではないかと考える。
 
 実際にテレビ会議を行う際に、スムーズに交流できるように、自分たちの学級や学校を紹介する内容や、交流相手に対して質問してみたいことなどを、話し合い、まとめる場を事前に設定した。子供たちが友達同士でかかわり合い、話す内容を考えていく中で、相手に分かりやすい表現を工夫しながら、主体的に学習を進めていくことができた。
 
 交流は以下のような流れで行った。
ア 学級紹介 蜷川小→福野小
イ 学校・地域紹介 蜷川小→福野小
ウ 質問コーナー
 テレビ会議を使った学習は、初めての体験であるため、担任が進行役を務め、各校が交互に話すことにした。大画面テレビをモニターとして使い、全員で画像を見られるようにした。また、ビデオカメラを設置して、表情がクローズアップできるようにした。
 子供たちは、互いの発表に真剣に聞き入り、相手が何を伝えようとしているのかを考えながら、テレビ会議に臨んでいた。

 
 交流相手の福野小学校では、以前よりコンピュータを活用した実践が行われており、子供たちは、メディアに対する扱いにも十分慣れている。今回の交流においても、自分たちが育てるケナフの様子や、クラブ活動で使っている楽器「スチールドラム」を説明するために、デジタルカメラを使ったり、児童数を大きく紙に書いてわかりやすくしたりと、視覚に訴える発表の仕方を工夫している。


真剣に画面に見入る蜷川小の子供たち デジカメでケナフを紹介
 
 発表の内容については、考えを深めていた蜷川小の子供たちであったが、福野小の発表を見ることによって、表現の工夫の大切さにも目を向けていくことができた。

 初めてテレビ会議システムで交流を行った場合、緊張してしまって、打ち解けることができないまま終わってしまうことが多くある。
 
 学校紹介、学級紹介などを行うときに、あらかじめ原稿をまとめ、それを読むスタイルが多いからである。テレビ会議の経験が少ないうちは、話す内容をあらかじめまとめておくのは、必要なことである。しかし、リラックスした状態で、互いに感じたことを自由に話し合う雰囲気ができれば、「もう一度交流してみたいな」という気持ちが自然に高まることと思う。
「ハッチ・ポッチ・ステーション〜」 画面の向こうのみんなに「バイバーイ!」
 
 今回の交流では、本校のO児が、学級で流行している歌を振り付きで歌ったところ、緊張感がほぐれ、その場で感じた思いを出すことができた。そして、その後の質問コーナーでは、それぞれの質問に対して、進んで手を挙げ、つぶやきが多く聞かれるなど、活発に交流することができた。

 映像を通した交流では、文章を読み上げるばかりではなく、動きのある活動を取り入れた方が、親近感を感じ、相手をもっと知りたいという意欲が高まっていくのだと感じた。

〈授業後の児童の感想〉